新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための国税関係法律の臨時特例に関する法律関係通達が出ました。

6月29日国税庁は、新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための国税関係法律の臨時特例に関する法律関係通達を出しました。詳細は、以下のとおりです。 

令和2年4月30日に新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための国税関係法律の臨時特例に関する法律(令和2年法律第25号)が公布及び施行されたことに伴い、新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための国税関係法律の臨時特例に関する法律関係通達(所得税編)を下記のとおり定めたので、今後これによられたい。
 なお、この通達による取扱いについては、個々の具体的事案に妥当する処理を図るよう努められたい。

(注) この通達において、次に掲げる用語の意義は、それぞれ次に定めるところによる。

(1)新型コロナ税特法 新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための国税関係法律の臨時特例に関する法律(令和2年法律第25号)をいう。
(2)新型コロナウイルス感染症 新型インフルエンザ等対策特別措置法(平成24年法律第31号)附則第1条の2第1項に規定する新型コロナウイルス感染症をいう。

第5条((指定行事の中止等により生じた権利を放棄した場合の寄附金控除又は所得税額の特別控除の特例))関係

(放棄払戻請求権相当額等についての寄附金控除又は所得税額の特別控除の特例の適用)

5-1 新型コロナ税特法第5条第2項に規定する放棄払戻請求権相当額(以下この項において「放棄払戻請求権相当額」という。)又は同条第5項に規定する特定放棄払戻請求権相当額(以下「特定放棄払戻請求権相当額」という。)について、同条第1項又は第3項のいずれの規定の適用を受けるかの選択は、その年中の放棄払戻請求権相当額及び特定放棄払戻請求権相当額の全額についてしなければならないことに留意する。

(特定放棄払戻請求権相当額についての所得税額の特別控除の特例の適用)

5-2 特定放棄払戻請求権相当額が所得税法(昭和40年法律第33号)第78条第1項((寄附金控除))の規定の適用を受けることができる寄附金の額に該当する場合には、同項又は新型コロナ税特法第5条第3項のいずれの規定の適用を受けるかの選択は、当該特定放棄払戻請求権相当額ごとにすることができることに留意する。

第6条((住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の特例))関係

(新型コロナウイルス感染症等の影響の範囲)

6-1 新型コロナ税特法第6条第1項、第3項又は第4項の規定の適用に当たっては、新型コロナウイルス感染症及びそのまん延防止のための措置の影響(以下「新型コロナウイルス感染症等の影響」という。)により、これらの項に規定する既存住宅、要耐震改修住宅又は家屋(以下「既存住宅等」という。)を同項の期日までに居住の用に供することができなかった事情が必要となるのであるが、例えば次のような事情がこれに該当することに留意する。

  • (1) 建設業法第2条第3項((定義))に規定する建設業者、宅地建物取引業法第2条第3号((用語の定義))に規定する宅地建物取引業者その他の者(以下「建設業者等」という。)が新型コロナウイルス感染症等の影響により営業又は工事等を自粛していたこと又は新型コロナ税特法第6条第1項、第3項又は第4項の適用を受ける個人(以下「適用個人」という。)が新型コロナウイルス感染症にかかったこと若しくは新型コロナウイルス感染症等の影響により外出を自粛していたことなどにより、次に掲げる契約の締結が遅延したこと
    • イ 同条第2項に規定する特例増改築等に係る契約
    • ロ 同条第3項に規定する耐震改修に係る契約
    • ハ 同条第5項に規定する特例取得に係る契約
  • (2) 新型コロナウイルス感染症等の影響による住宅設備機器の納入の遅れに基因して、建設業者等による特例増改築等若しくは耐震改修に係る工事の完了又は特例取得をした家屋の引渡しなどが遅延したこと
  • (3) 適用個人が新型コロナウイルス感染症にかかったこと又は新型コロナウイルス感染症等の影響により外出を自粛していたことなどにより、既存住宅等を居住の用に供することが遅れたこと

宝田無線VS東京国税局徴収部 詐害行為取消訴訟 さんきゅう倉田氏 解説

 元国税職員でお友達の芸人さんきゅう倉田さんが詐害行為取消請求訴訟について、まとめてくれました。 よく勉強されています。↓

まず2016年9月1日  宝田無線への税務調査開始
2017年3月    2行が融資契約に、消費税の還付額が50億円に満たない場合は、宝田無線の本社ビルなどに根抵当権を設定する条件を追加
2017年6月30日 2行が根抵当権を登記
2017年6月30日 2017年2月期に不正が判明。約104億円を追徴課税
2017年9月    国税局が本社ビル差し押さえ
2020年6月22日 係争中と報道される


宝田無線電機の本社ビルなどに、みずほ銀行と三井住友銀行が根抵当権を設定し、国から提訴された。
宝田無線は、国からの消費税の還付金を担保に、銀行から融資を受けていたが、処理を担当する国税局はすぐには消費税の還付はせず、税務調査を行った。これを受けて、2行は、融資を再契約し、根抵当権設定の条項を追加、その後、宝田無線に追徴課税処分が決まると、その当日に根抵当権を登記した。
国税局は、宝田無線の本社ビルなどを差し押さえたが、国税徴収法の規定では、担保の売却代金は、処分の日以前に抵当権を登記した債権者が優先される。これにより、国税局の徴収金額は7億6000万円から3300万円に減少してしまった。
そこで、2行の行為が、詐害行為にあたるとして提訴した模様だ。

ここまでは、報道されている情報。
ここからは、ぼくが勉強した、専門性の高いこと。
誤字や用語の誤りがあるかもしれませんが、ご容赦下さい。

 この続きは、note で5000円だそうです。さすが商売人!

国が提訴! (原告訴訟で、詐害行為取消請求事件)

朝日新聞は、6月22日の記事で

東京国税局=東京都中央区 © 朝日新聞社 東京国税局=東京都中央区

 東京国税局から課税処分を受けた免税店運営会社が、融資を受けていたみずほ、三井住友の両銀行に対して自社ビルの「根抵当権」を設定させていたのは国税の徴収権を阻害するものだとして、国が両行を相手取り、根抵当権の登記を抹消するよう求める訴訟を東京地裁に起こしていたことがわかった。

 訴状によると、東京国税局は2017年6月、免税店運営会社の宝田無線電機(東京)に対し約105億円の追徴課税を行った。同社は免税品の仕入れにかかったとする約88億円の消費税を還付申告していたが、同国税局は申告分の多くは不正と認定。約78億円の消費税の還付は認められず、重加算税など約27億円の納付を命じる内容だった。

 一方、みずほ、三井住友の両行は17年3月までに、同社が見込んでいた還付金を担保として計50億円の融資を実行。還付金が50億円に満たなければJR秋葉原駅前にある同社本社ビルなどに根抵当権を設定する条項も追加し、申告通り還付されないことが決まった課税処分当日に登記した。

 国税徴収法の規定では、課税処分日以前に抵当権などが登記されている不動産を売却する場合、抵当権者が国税の徴収より優先する。同国税局は同年9月に本社ビルや関連物件を差し押さえたが、別の金融機関の取り分を除くと、売却による徴収見込み額は両行の登記によって約7億6千万円から7億円以上減り、約3400万円になったという。

 同国税局は、根抵当権設定の契約は、国税側が十分に徴収できなくなることを知りながら財産を減少させた「詐害行為」にあたると主張。昨年6月に両行を提訴した。関係者によると、両行は「正当な債権保全措置だ」などと反論しているという。両行は取材に、「係争中につきコメントできない」としている。(中野浩至)

 詐害行為取消請求事件、東京国税局 徴収部 国税訟務官室 原告担当は、さすがですね。 素晴らしい仕事です。

「相続手続らくらくサービス」も始まる。

日経ヴェリタス2020年6月14日号は、三井住友銀が提供するのは、銀行が相続を受ける人の代理人になって財産の調査や換金、不動産の相続登記まで一貫して手掛けるサービスについて以下のように記事にしている。

被相続人が亡くなってから相続が完了するまでには通常、半年から10カ月程度の期間を要する。所得税の準確定申告や遺産分割協議などの手続きが生じるためだ。被相続人が生前に遺言書を用意していない場合、相続人を確定したり、相続財産を把握したりする作業が別途生じるため、手続きにかかる時間は長くなる。

三井住友銀の「相続手続らくらくサービス」を使うことで、日中は店舗に行く時間がない顧客や近隣に店舗がない顧客であっても、時間や場所を選ばず手続きが行えるようになる。

大手銀行も非対面での対応を検討しています。 小さな税理士事務所も大手銀行に負けないよう対応に力を入れていきます。

店頭でも遠隔での手続きを案内している(東京・千代田のみずほ信託銀行本店、10日)

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上記、記事及び画像は、[日経ヴェリタス2020年6月14日号]参照

令和元年度 査察の概要が発表されました。

今年も査察の概要が発表されました。今年、各地の国税局が、刑事事件として検察庁に告発した件数は 116 件、脱税総額(告発分)は 93 億円です。特徴としては、124 件の一審判決全てに有罪判決が言い渡され、5人に実刑判決 最も重い実刑判決は、査察事件単独に係るものでは懲役 10 月、他の犯罪と併合 されたものが懲役9年となっています。 脱税で受刑者になるのも悲しいですね。

内容としては、

海外に不正資金を隠す国際事案、無申告ほ脱事案のほか、市場が拡大する分野 や時流に即した社会的波及効果の高い事案を告発 重点事案として、消費税受還付事案 11 件、無申告ほ脱事案 27 件、国際事案 25 件を告発。 国際事案では、海外に不正資金を隠した所得税ほ脱事案で、国外財産調書の不 提出犯を初適用。 無申告ほ脱事案は、申告納税制度の根幹を揺るがすものであり、平成 23 年に創 設された単純無申告ほ脱犯も含め、過去5年間で最も多い 27 件を告発。 その他、インターネット広告会社や消費税還付コンサルにより多額の利益を得 た税理士など、市場が拡大する分野や時流に即した社会的波及効果の高い事案を 告発しています。

ここで重要なのが、単純無申告ほ脱犯を立件したことです。 これで悪意を立証しなくても脱税で起訴できることになります。 詳細は、以下をご覧ください。ation/release/kokuzeicho/2020/sasatsu/r01_sasatsu.pdf

特定定額給付金について

 昨日、国立市から特定定額給付金10万円が振り込まれました。マイナンバーカードを取得していたので、ネットから申し込めたため、速やかに給付していただけました。 多くの方に速やかに支給されることを祈るばかりです。  新型コロナウイルスで暗いニュースが多いので、事務所にクレイニアを飾りました。この植物は、触ると幸福になると言い伝えがあります。別名:モンキーツリーという面白い名前がついています。

株主総会(オンラインでの開催等)、企業決算・監査等の対応

今月末は、多くの株主総会が予定されてますね。

そこで、定時株主総会については、決算後3ヶ月以内に開催する会社が多いと認識していますが、会社法第296条第1項によれば、事業年度の終了後一定の時期に招集しなければならないものとされており、決算後3ヶ月以内に必ず開催しなければならないとされているわけではありません。

定款所定の時期に定時株主総会を開催すべきこととされている会社において、天災等その他の事情によりその時期に定時株主総会を開催できない場合には、当該状況が解消された後合理的な期間内に定時株主総会を開催すれば足りると考えられます。

定款で定められた定時株主総会の議決権行使の基準日から3ヶ月以内に定時株主総会を開催できない状況が生じたときは、新たに議決権行使の基準日を定めなければなりません。そのためには、当該基準日の2週間前までに、当該基準日及び基準日株主が行使することができる権利の内容を公告する必要があります。

上記趣旨については、下記法務省HPに掲載されています。(中小企業庁HP抜粋)http://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00021.html